東京フィル第750回サントリー定期

昨日も午後5時過ぎに職場を出、タクシーでC駅まで。
先週は新橋から銀座線がものすごいラッシュだったけれど
昨日はかなり空いていた。

コンビニでおにぎりとお茶を求め
カラヤン広場のベンチに腰かけ
サントリー・ホールにどんどん
人が吸い込まれてゆくのをぼんやり眺めながら軽い夕食。

昨晩はとても暖かで風もなく、
腰掛けていてもまったく寒さを感じなかった。

昨夜もチケットは完売だったが、空席は先週よりも目立ち
10%以上は空いていた。自分はRAブロックだが、真正面の
RBブロックは半分ぐらい空席だった。

こういう状況は、ほんとに勿体ない。
あれだけ空席があるんだから
自由席みたいなチケットを発売したらよいのではないかと思う。

さて、昨夜はオールラフマニノフ。
ピアノ・コンチェルト3番と交響曲2番という
ラフマニノフ・ファンにはたまらない演目。
しかもピアノは小山実稚恵さん、とくれば
これはもう聞くしかない。

実は3番はこれまでCDでしか聞いたことがなく
生は初めてだった。

小山さんのピアノはとても力強く、エネルギッシュで
かつたっぷり歌い見事でした。
1楽章のカデンツァは圧巻。

生で聞いていて、オケの休みが意外に多いことに驚いた。
まあ、コンチェルトだからソロだけのところがあるのは
当たり前なのだけれど、CDで聞いている時はあまり
気にならないのに、生できいているとオケの休みがすごく
気になる。
やはり視覚的な効果が大きいのだろう。

休憩後の交響曲2番。
冒頭の4分間は哀しみと甘美さといづれも兼ね備えたメロディで
一番好きなところ。
指揮の渡邊一正さんは、すごくゆったりしたテンポでタクトを振った。
いままで聞いたなかで一番遅い。
1stヴァイオリンの主題が始めるところもあまりにゆったりなので
「まさかこれで最後まではいかないだろうな」と驚いた。
2回目からは普通のテンポに戻った。

ラフマニノフ2番は甘美で、官能的で美しい。
演奏は完璧でとても素晴らしかったのだけれど、やはり
先週のマーラー6番のショックがまだ体の中にしっかり残っていて
これはとても贅沢な悩みかもしれないが
「凄く良かった」という感動が先週ほどはなかった。

音楽の持っている方向性というか「ベクトル」が
マーラーとラフマニノフでは全然違う。

マーラーの激しさとラフマニノフの激しさは全然違うし
その音楽から受けるエネルギーも全然違う。

ラフマニノフをせめてマーラーの2,3ヶ月後に聞いていたら
おそらく感動jも印象も違っていただろう。
きっと先週のマーラーを聞いてしまった人はみな
同じように感じたのではないかと思う。
それぐらいマーラー6番の演奏は強烈だった。

ピオヴァーノさんは昨夜はRA-18からみたので
ちょうど真後ろから眺めていたけれど
ほんとうに上手い。

もうピチカートなど、弓の動く様子を見ているだけで
どんな音ではじいているが手に取るようにわかるし
カンタービレで歌うところは体を左右に揺らしながら
弾いていてその動きがとてもメロディにぴったりで
もう昨夜もずっと目はピオヴァーノさんに釘付けだった。

弓へ加えるの一瞬の力がすごくあるので
音も相変らず凄い。2楽章までで毛を6回も切っていた。

3楽章のクラリネットのソロの伴奏のチェロが
あんなに美しかったとは、昨夜のピオヴァーノさんの演奏聞いて初めて
気づいた。

4楽章のフィナーレは圧巻だった。
渡邊一正さんは曲のまとめが上手い。
どこか一番きかせどころかよくご存知で
つぼをおさえている。

昨夜はNHKが収録していたので
しばらくしてから日曜午後のFMクラシックアワーで昨夜の
演奏がオンエアされるはずである。
昨夜の熱演を改めて聞けるのがいまからとても楽しみだ。

先週楽器のトラブルでオーボエソロが本調子ではなかったが
昨夜はコールアングレをとても美しく奏でていた。
ブラヴォー!!
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by hideonoshogai | 2008-02-23 23:19 | 東京フィル定期 | Comments(4)  

Commented by ninja at 2008-02-24 12:37 x
ピオヴァーノさんと言えば、来年の東フィル定期でブラームスのダブルコンチェルト演奏されるみたいですね。
ヴァイオリンは第一回仙台国際コンクール優勝のルゼヴさんです。
まだまだだけど聴きたいな~。ルゼヴさんは聴ける時は必ず聴いてますがまだコンチェルトは聴いた事がないので。
hideoさんが紹介されてたyou tube 見ていたら、ピオヴァーノさん、思い出しました!サンサーンスのチェロ曲集、愛聴してたのに。ソナタやアレグロアパッショナート、白鳥その他が入ってます。
まったくオトボケで困ります。
かなり渋くておとなしい演奏です。楽器が違うようにも感じます。
Commented by hideonoshogai at 2008-02-24 22:23
そうなんですよ。来年の2月にオール・ブラームスです。
ピアノ4重奏ト短調(オリジナルとオケ版と両方)それにドッペル・コンチェルト。3曲も演奏してもらえるのは嬉しいのですが、終演時間が9時半ぐらいになるんじゃないかと心配しています。
ルゼブさんはまだ聞いたことがありません。きっと歯切れのよい演奏をされるんでしょうね。
ピオヴァーノさんは、そんな小品集のCDを出しているとは意外でした。そうとう前の録音なんでしょうか?
Commented by ninja at 2008-02-25 00:02 x
Piovanoさんのチェロですが、やはり私の持っているcdではArturo Fracassi(1935)を弾いているようです。
どう聴いても音色が違うように思いました。
2006年の来日のチラシにも、使用楽器はGiuseppe ScarbiとArturo Fracassi of1935とあり、このcdにもそう書いてあります。
昨年の演奏者紹介には上の2つにGoffrillerが加えてありますので、現在は3つ使用されてるということでしょうか。
オケではやはり音量のあるGoffrillerを使用されているのでしょうか。このcdは押さえたような渋い音色です。私はどちらかと言うと好きです。それほど古くはないのですが何しろ、素敵な装丁はいいのですが、字が細かくて読めない(笑)のです。
それでPiovanoさんの名前も読めなかったのです。でも写真が載っていたのでお顔は覚えていました。もう老眼がすすんで。。。
今やっとルーペで読んだのですが、<ELOQUENTIA>と言うレーベルです: EL0401 輸入版ですね。
Piovanoさんがお好きみたいですので、機会があればお貸しいたします。
Commented by hideonoshogai at 2008-02-25 19:15
楽器3台所有されているんですか!我々と比較してはいけないことはわかっていますが、何という贅沢!!そうすると下で紹介したYou Tube の楽器はゴッフリラじゃない可能性もあるんですね。
実は、サントリーで見たのとはちょっと色が微妙に違うかな?
とも思ったのですが、画質がそれほど良くないですから、そのせいかとも勝手に考えていました。
CDはこんど機会があれば是非聞かせてください。

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