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大公

午後から川井真由美さんの新春企画バッハ無伴奏組曲連続演奏会3へ。
6年かけて毎年新春にバッハ無伴奏を1曲づつ弾いていくというとても面白い演奏会なんです。

第1回は聞いていないのですが、無伴奏1番とブラームスのクラリネット3重奏(ビオラ版)
だったそうです。
昨年、第2回が無伴奏2番とラフマニノフのチェロ・ソナタ。
で、今年は無伴奏3番とベートーベンのピアノ3重奏「大公」というプログラム。

会場は一般のお宅に作られた音楽室で40人ほどで満席になります。
先に到着していたrevさんが、最前列に自分の席も確保しておいてくれました。
一番前の席に座ると、奏者はほんとにもう目の前。
なので、演奏者の息づかいが聞こえるのは勿論のこと、すごく細かいところまでわかるので凄い臨場感が味わえます。

無伴奏3番は何度きいても、実に堂々としていて、構築の美しさが素晴らしい曲。
川井さんはフルニエ版で弾かれたので、プレリュードの出だしをダウン・ボウから弾き、下降音階にもスラーつけていました。
無伴奏は奏者によっていろんな演奏法がありますが、どういう弾き方をしても、聞いていて全く違和感がなく、その奏者の音楽として聞こえてくるから不思議です。
そこが無伴奏の魅力でもあり、いつ聴いても新鮮な所以でしょう。

川井さん、はじめは譜面を見ていらっしゃいましたが、途中からは目を閉じて
の演奏。やはり譜面を見ていない時のほうが音に広がりがあるというか、音が豊かに
なるように思いました。
終曲のジーグのスラー付き移弦の難所。どういう風に弾かれるのかとおもっていたら
全部弓を返して弾かれていました。フルニエ版はスラーつけずに弓返すんですね。
今日ちょっと試しに↑の弾き方で弾いてみたら、スラーなしの方が弾きやすいです。

無伴奏の後は20分休憩。
新春コンサートらしくワインが振舞われました。

後半はいよいよ「大公」。
実は「大公」はCDを持っておらず
大学時代に何度かFMで聞いたことがあるだけで、予習しませんでした。
変な先入観なしに、ひさびさに目の前で生で聞いた「大公」
はとても新鮮な響きでした。
やはりベートーベンらしく、全楽章を通してとてもがっしりした構築美。
親しみやすく美しい旋律。

川井さんのチェロの響きが、前半の無伴奏の時よりもすごくしっかりして
大きな音に聞こえました。ピアノ、ヴァイオリンが加わったことで
響きが共鳴しあい、音に広がりがでるのでしょう。

ヴァイオリンの田尻 順さんもすごい音色でほれぼれしました。
自分の位置からヴァイオリンの譜面がすごく良く見えたので
譜面を見ながら演奏を聞け、フレーズをどう歌うか、などすごく
参考になりました。

演奏おわると田尻さんもう汗びっしょり。
ピアノの花房 伸江さんはベテランでさすがに余裕を感じさせる演奏でした。

アンコールは2曲。
がらりと雰囲気を変えて「ジュテブ」と
ラフ作曲のカヴティーナ
カヴァティーナはホントに凄い演奏で圧倒されました。
来年は無伴奏4番。また来年も聞きに行こうと思います。

by hideonoshogai | 2008-01-14 20:15 | 音楽 | Comments(2)  

Commented by ぶんちゃん at 2008-01-15 10:34 x
うわ~、ホントにチェロ漬けの1日だったんですね!

フランスものって、すごく色彩感が繊細というか・・・
絵画でいうと「印象派」みたいなイメージがあって、
オケやってたときも苦手でした(笑
あの「エスプリ感」が難しいんですよね。

川井真由美さんのリサイタル、特等席だったんですね。
なんて贅沢なひととき。
毎年、ってことはあと3年楽しめますね(笑
Commented by hideonoshogai at 2008-01-15 21:45
朝8時過ぎにチェロかついで出かけて、帰宅したのは夕方6時前。
ほんとに丸一日遊んじゃいました。

フランスものはテンポと音程がどうも苦手。
フォーレのエレジーも付点8分音符+3連符なんかあると
もう正確に弾けない(涙)。

でも、これってフランスものが苦手じゃなくて、単にリズム音痴なだけかもしれません(笑)。

演奏会のあとで懇親会があって
川井さんともお話できたんですが、
冗談半分で「6番は弾きたくない」っておっしゃってました。
やはり6番の難しさは相当なものなんですね。

川井さんは、今度、飯森範親さんの指揮でべートーベンのトリプル・コンチェルトを
田部京子さん、高木和弘さんと協演されるようです。

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