人気ブログランキング | 話題のタグを見る

チェコフィルの「わが祖国」

11月22日に錦糸町の墨田トリフォニーで
チェコフィルの「わが祖国」全曲を聞いてきました。

「わが祖国」をライブで聴くのは初めてでしたし
演奏も本場のチェコフィルだったので
演奏前から、かなり期待度は高かったのですが、
とても素晴らしい演奏でした。

チェコフィルはさすがに弦の国チェコのオケですね。
弦楽器の響きが美しい。
勿論、木管、金管、打楽器どれもうまかったです。

冒頭の「高い城」。

ハープで奏でられる
「ヴィシェフラド主題」。

ライブで聴くとほんとに美しいですね。
あの主題をハープ2人で演奏されていました。
しかも、呼吸はぴったり
まったく、ずれることなくみごとな演奏でした。

実は、「高い城」はCDでしか聞いたことがなく
当日の演奏を聴いて初めてハープ2台で演奏するんだ、と知ったのですが
オリジナルのスコアではどうなっているのでしょうか?
指揮はズデネク・マカルさん
(「のだめカンタービレ」で敬愛なるビエラ先生を演じていたあの方です)。

このマカルさんが2台にしたのでしょうか?
当日配布されたプログラムにはとても簡単な解説しか書かれておらず
楽器編成までは明記されていなかったので、本来は1台なのか2台なのかは
なぞです。

ハープに続き、管楽器でも主題が演奏され
ティンパニーがなると
またハープ。

そうして、弦楽器で主題が奏でられると
もう目が潤んできてしまいました。

自分がチェロを弾くので、どうしてもチェロパートに目がいってしまいます。
チェロは5プルト。全員男性でした。
2プルト目、表のブロンドの長髪の細身の男性チェリストうまかったですね。
トップ奏者よりもうまいと思いました。ルックスもよさそうで(かなり離れていたので
はっきり確認したわけではないですが)女性ファンが多そうな感じです。

で肝心のチェロパートですが、6曲ともすごく難しいですね。
16分音符のスピッカートなどあちこちに出てきます。

じつは、「モルダウ」は大学時代に演奏した経験があるのですが、
チェロはあの速い3連符の連続するところをまったく弾けなかった
嫌な思い出があります。

マカルさんの指揮はとてもわかりやすい棒でした。
テンポはあまり揺らさないですが、
ここぞという聞かせどころでちょっとテンポを落として
ゆったり歌わせます。
まったく違和感ない指揮でした。

全6曲通して演奏なのかとおもいきや
3曲目で前半が終わり休憩がありました。
前半ではオケのメンバーには女性がほとんどおらず
女性奏者は1stに2人、2ndに3人ぐらいで
チェロ、ビオラ、コンバス、
管楽器、打楽器全員男性でした。

女性団員がこんなに少ないオケはいまどき珍しいと
おもっていたら
後半はフルート、オーボエ、ホルンでメンバーチェンジがあり
女性奏者が加わっていました。

後半は
いっそう演奏がのりのりで
特に「ターボル」
「プラニーク」と迫力満点でした。
最後に、最初の「ヴィシェフラド主題」が重なって
輝かしく演奏が終ると、
ブラボーおじさんの出番です。
かなりたくさん「ブラボー」が連呼されていました。

アンコールはなしでした。
やはり6曲全部演奏されるとそうとう体力を消耗するのでしょうね。

26日にはサントリーでマーラー3番だそうです。
チェコフィル+マカルさんでマーラー3番も聞いてみたいです。
特に6楽章は弦がきっとすごく美しいでしょうね。
でも26日は夕方から会議があって職場を抜けられません。

終演後、隣の東○ホテル24階で和食をたべましたが
お店に行く途中にスカイラウンジ・バーがあります。
そこの窓よりの席で、なんと新日本フィルの音楽監督の
クリスティアン・アルミンクさんが一人でお酒を飲んでいらっしゃいました。
いつも東○ホテルに宿泊されていらっしゃるのですね。

指揮:ズデネク・マカル
チェコフィルハーモニー管弦楽団

「わが祖国」全曲
ヴィシェフラド
モルダウ
シャールカ
ボヘミアの森と草原から
ターボル
プラニーク

by hideonoshogai | 2007-11-24 00:00 | 音楽 | Comments(6)  

Commented by tamaki_peg at 2007-11-25 23:55 x
うわぁ~ 羨ましい!
チェコフィルはCDをいくつか持っていて、どれもすごく好きな演奏です。スメタナもすごく好き。誕生日も一緒だし。(関係ないですが)

イケメン指揮者(下世話な書き方ですね・・)アルミンクさん、絵になっていたでしょうね。

Commented by hideonoshogai at 2007-11-26 13:01
こんにちは。誕生日がスメタナと一緒なんですか!!
といってもスメタナの誕生日を知らないのですが(笑)。。
有名な音楽家と同じ日に生まれているってことは、
tamaki_pegさんにも音楽を愛する血が流れていること間違いなしですね。

アルミンクさんは、カッコ良かったです。一人でぼんやり夜景を眺めておられましたが、絵になってましたね。

ああいうところでお声をかけてサインをお願いしたりするのは、やはりルール違反なのでしょうね。
Commented by ダンベルドア at 2007-12-05 13:05 x
高い城を手元のスコアで見ると確かにハープ2台で弾くようになっています。でも,最初の部分はコードとアルペジオの掛け合いで1台づつ弾くようになっていても一人で弾ける楽譜です。主題に入ってハープが出てくるところは全部2台のユニゾンです。
次のモルダウでは1台のハープ表記です。
だからもしかすると1台で間に合わせる指揮者もいるのではと考えられます。
Commented by hideonoshogai at 2007-12-05 23:20
こんばんは。「わが祖国」のスコアお持ちなんですね。やはり「高い城」はハープ2台で演奏ですか?2台ともぴったり合っていて目を閉じて聞いていたら、1台か2台かわからないと思うぐらいみごとな演奏でした。でも1台と2台では、きっと音量とか音の幅とかが違うのでしょうね。先日はモルダウも2台で演奏していたような気がします。情報ありがとうございました。
Commented by 近隣の僻地医 at 2007-12-20 07:56 x
ご無沙汰しています。相変わらず息子はクラシック大好きで、この間「音楽の友」を買ってあげたらなめるように隅から隅まで読んでおりました。チェコフィルを聞いた後は本当に興奮状態でした。その後チェコフィルで小林研一郎さんが指揮したDVDを購入しました。そこでもやっぱり2台のハープでした。仕事で行けなかったクラシック好きの家内はずっといいなあ~を連続してました。僕だけすみませんという感じでした。でも実際音楽をやっておられると色々と細かいところまで耳がいくというか、聞いていていても楽しいでしょうね。うらやましいです。
Commented by hideonoshogai at 2007-12-20 23:20
近隣の僻地医さま、こんばんは。「音楽やっている」なんておっしゃっていただくと照れてしまいます。趣味でチェロをほんのちょっと弾くだけですので。
息子さんは、ほんとうに音楽がお好きなんですね。今の時代いろいろ刺激や誘惑が多いのに、クラシックにすっかりはまっている中学生ってなんだかとても可愛らしいです。
チェコフィルの「わが祖国」はほんとうに名演でしたから、息子さんが興奮されるのも無理がないですね。

<< ベルゲン国際音楽祭でのMork ひこにゃん >>