歯根破折
もう10年以上前に近くのかかりつけの歯科医で詰めてもらったものだ。
年明けにその歯科医を受診し、2月に新しいセラミックのクラウンを入れてもらった。
それが4月30日食事中にまた外れた。再度入れ直してもらったが
またも6月5日に外れた。
で、また入れ直してもらった。
さすがに「3度目の正直」でこんどこそ順調かに見えたが、
7月上旬突然、食事中に激痛に襲われる。
痛くて噛めない。
すぐに歯科医を受診したところ、歯肉が腫れて出血しているので
その為の痛みだと言われた。歯肉炎の痛みなら咬む時に痛みが増強することはないはず。
どうもその診断に納得いかなかったが、その後、激痛は落ち着いたた為様子を見る。
しかし、それからというもの左上顎にいつも不快感とじ〜んとする痛みがずっと持続していた。
10月下旬、こんどは歯茎がぷくっと丸く膨らんだ。
膿瘍ができてしまった。
歯肉に明らかに膿みが溜まっている。
膿みが膨れ自壊すると痛みが少し収まる。
歯科医を受診したところ、歯周ポケットからの感染で膿瘍ができているので
切開すれば治ると言われた。
切開してもらったが治るどころか3週間後にまた同じ部位に膿瘍ができた。
歯根周囲に感染があり行き場の無い膿が歯肉を破っていることはもはや明白だった。
ここで歯医者はやっと歯のレントゲンを取り、歯根周囲に感染があるかも知れないという。
しばらく外から薬をいれて様子を見るという。
歯根周囲の感染なら膿瘍の原因を除去しないかぎり絶対根治しないのに。
どうしてそんな姑息的な治療しかしないのだろう。
「クラウンを外してしっかり根治的治療をしてください」とお願いしたところ
「せっかくつけてあるので削って直します」といってその歯科医はクラウンを削り始めた。
もうこの歯医者ではダメだ、どんどん悪くされるとだけだ。
と、ここで、この歯医者には見切りを付け、ネットで根管治療で評判の歯科医を受診した。
自宅から1時間かかるがとても感じの良い歯科医だった。かなり強力な接着剤でしっかり接着しているクラウンとその土台を根気づよく慎重に外してもらった。
そして、写真を見せられた。
左上方の黒いスジが破折線。
「残念ながら折れていましたね」
「歯根破折ですか?」
「そうです」
「でも、まだ一カ所の小さな割れなので、もしかしたら歯を残せるかも知れません」
その歯科医は110分も時間をかけてクラウンをはずしその日のうちに仮歯まで装着してくれた。翌日から歯肉の腫れは引き膿瘍も消えた。その熱意に溢れる歯科医に今後の治療は全部委ねることにした。
歯根破折についてはこちらを参照下さい。
そして、治療はこちらの「歯の根の治療が丁寧な歯医者の見分け方」がとても参考になります。
by hideonoshogai | 2014-12-09 20:24 | 根管治療 | Comments(0)