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近況

毎年、梅雨から夏場にかけては楽器にとって劣悪な環境になる。
昨年のこの時期は、五十肩のためチェロを弾けずにいたので、あまり気にせずにいたが
今年はやはり「びりつき」が気になってしまう。
C線の開放弦をはじいた時だけ特有の共振音が楽器の上の方から聞こえてくるのだ。
指板を一番駒よりの位置で少し↓向きに押さえてやるとこの「びりつき」が消えるので、きっとネックと本体の継ぎ目が湿気で僅かながら緩んでくるためだと思っている。
日曜の午後いつもの部屋の温度は29度。湿度83%。
エアコンの設定温度を25度にして
この日は同時に除湿機もかけて1時間ほど経つと湿度が70%ぐらいまで落ちてきた。
すると不思議なことに「びりつき」もすこしだけ改善される。
もう1時間ぐらいすると湿度が59%ぐらいになり、「びりつき」も気にならない程度まで落ち着いた。ただ完全には消えない。
夏場は本来なら24時間エアコンつけっぱなしの部屋で保管するのが良いのだろうけど、
実際にはそんなことは無理なので、せめて楽器を弾くときだけでも
除湿できるようにしてあげようと思う。
発表会までちょうど1ヶ月となったので
日曜にはいつものラーセン、プリム、スピロコアで
弦を張り替えた。

あとは発表会の前に「毛替え」しておかないと。

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月曜夜10時からのNHKのdeep people 「スーパー指揮者」は面白かった。
コバケンさん広上さんそれに下野さんが指揮について
音楽について本音で語り、実際に第9の4楽章の聴かかせどころを3人がぶっつけ本番で振り音が実際どんな風に違うかを企画した番組。

下野さんが、本番のまえになると
「本番中に聴衆があなたの音楽はつまらない、といって観客がみな誰もいなくなる中で一人で指揮をしている」という夢をたまに見るそうだ。
そんな悪夢にうなされて目がさめる、という話はすごくリアルだった。
あれだけ活躍している指揮者といえども本番前のプレッシャーは相当なものなのだ、ということを改めて認識した。
それからコバケンさんの指揮棒へのこだわり。
もう何十年も使いつづけてきたであろう指揮棒への愛着。
あれはまるでチェロ弾きが自分の楽器に抱く感情と同等、いやそれ以上のものかもしれない。
そして広上さんの、「スコアは作曲家が我々に残してくれたレシピ」、という話。
演奏家という上質な素材からどういう風に音をシェフ(指揮者)が作り出していくか
という比喩はとても分かり易かった。

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さあ、今度の日曜はいよいよ奈良の「第36回わたぼうし音楽祭」へ行く。
「ありがとうオパール」を応援する為だ。
入選8作品の中から大賞が8月7日に決定する。

by hideonoshogai | 2011-08-03 18:28 | チェロ | Comments(0)  

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