小豆島
高松での仕事は土曜夜で終わり、日曜は一日フリーだった。
高松は今回で4度目。
栗林公園も屋島も、何度も見ているし、うどんタクシー・ツアーも胃がもたれそうだったので・・日曜はどうしようか、と考えていた。
ホテルで小豆島のパンフをふと目にし
「そうだ、小豆島へいってみたい」と即決。
時刻表を調べると朝7:50分発で行き、帰りは11時20分で高松へ戻って来れば
2時間半ぐらい島を見て周り、午後2時の飛行機には余裕で間に合う事がわかった。
日曜朝、ホテルの真下にある上船場から高速艇に乗り40分で草壁港へ到着。
そこからタクシーで昭和29年邦画の名作「二十四の瞳」が撮影された
分教場へ向った。
「ここが大石先生が自転車で通った本校ですわ・・」
「あの映画には同級生が子役でエキストラで、出ておった・・」
と運転手さんがいろいろ
エピソードを話してくれるので
初めて訪れた場所なのに、とても懐かしい思いがした。
途中、マルキンの醤油工場とか、今回は時間がなくて見られなかったけど
ゆっくりみたい場所がたくさんある。
で、その分教場は岬のはずれにひっそりと建っていた。
昭和46年3月の廃校まで実際に使われていたそうで、その当時の教室が
今でもそのまま保存されている。
手前から1・2年生、3・4年生、5・6年生と3つ教室があった。
1・2年生の机と椅子はこんなに小さい。
ほんとに、かわいい椅子。
「この椅子にいったいどんな子が座って授業を受けていたんだろう?」
床はもちろん板張りで、その板目を眺めていると
もう何十年も前に自分も雑巾がけをした光景を思い出した。
3・4年生の教室にいくと
高峰秀子が主演した「二十四の瞳」のパネルがたくさん並んでいる。
なかでも一番好きなのがこの一枚。
映画の中のワンシーンなのに、すごく郷愁を感じる。
おなご先生は昭和3年4月4日に分教場に赴任したのだから
「自分の父が小学校に入学した頃もきっとこんな感じだったのだろうか?」
とか
「この子たち、太陽がすごく眩しそうに写っている。
自分が入園前に父が庭で写真撮ってくれた時も太陽がすごく眩しかったっけ」
とか、遠い昔の光景がたくさん思い出となって蘇ってくる。
そして・・なんだか知らないけど・・涙腺が緩んでくる。
最近、すごく涙もろくて、だめだ。
「二十四の瞳」は昭和63年に田中裕子が主演しリメークされた。
(自分はまだこのリメーク版は見ていない)
その時にロケが行われたオープンセットが、映画村として保存されている。
こちらはまだ新しい感じがする。
校庭から眺める瀬戸内海が美しい。
映画村からオリーブ公園を回って、
土庄港から高速艇にのり今度は30分で高松港へ昼前に戻ってきた。
小豆島、素敵なところだった。
思い切って、行って良かった。
今度は家族とゆっくり訪ねてみたい。
by hideonoshogai | 2009-07-07 15:54 | 旅 | Comments(6)
学校というところは郷愁を誘います。私の父も小学校の教員をしていたので異動に伴って私もいろんな土地に行きました。小さな分校もありました。画像を拝見して、いろんな思いにふけることができました。
小学校低学年の頃って、ものすごい昔のような気がします。
物は無かったけど、深刻な悩みもなく、毎日が楽しかった。
お父様、小学校の先生をやってらしたんですね!