ピオウ゛ァーノさんのドボコン
写真は香澄公園のお気に入りの場所。街中なのに公園らしからぬ雰囲気がとても気に入っています。これから紅葉が始まるとまた色合いが違ってきます。
さて、今日は待ちに待ったピオヴァーノさんのドボコン。オーチャードホールは久々です。
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今年2月のマーラー6番の客演首席ソロで圧倒的な存在感をみせた
ルイジ・ピオヴァーノさんのドボコンを聞いて来ました。
席はちょっと奮発して、2階右バルコニー15番。
なのでソリストを左斜前からながめる位置です。
ルイジ・ピオヴァーノさんは黒のドレスシャツ一枚で登場。
椅子に腰掛けると袖まくりし、「さあ弾くぞ!」と意気込みが感じられました。
1楽章のオケの序奏の部分では頭でリズムをとって気持ちを
高揚させているのがわかります。
いよいよソロです。
音の歯切れがよい。しかもすごくずっしり響いて音がホントによく通る。
最初は少々硬さがみられたように思いましたが、だんだん楽器も鳴ってきて
すぐに絶好調。すこしゆったりした聞かせどころではややテンポを落とし
たっぷりとゴッフリラを鳴らします。
それにしても良い音だ!楽器の色もまた素晴らしい。
2楽章はもう完全にオケを自分のペースで引っ張っているような弾きっぷり。
今年2月のマーラー6番の時にはそうとう身体を動かしながら弾いていました。
ドボコン1楽章ではあんまり身体を揺すらなかったので
ちょっと意外な感じがしましたが、2楽章あたりから
本来の動きが自然に出てきて身体自体がもう音楽。
3楽章は最初のフレーズを弾き終わったら指揮者と目と目をあわせ
にっこり。もう余裕すら感じる実に堂々とした演奏でした。
久々に本物のチェロ・コンチェルトを、
ドボコンを聞いた。
最後のコンマスとのデユオももうノリノリでいや見ていて楽しかった。
こんな素晴らしいドボコンをきけてほんとに幸せだったのに
当日はもっとすごいおまけがありました。
アンコールではなにを弾かれるのか楽しみにしていたら
ピオヴァーノさんビオラ首席の椅子をさっともってチェロセクションの中へはいり
譜面を一枚おいてソロを弾き出しました。
あれ、これは現代曲?
いや、どこかで聞いたことがある曲。
それは「赤とんぼ」をチェロアンサンブル用にアレンジして
ピオヴァーノさんがソロを弾かれたのです。
これがもう、なんというか、素晴らしい響きで
涙腺がどっと緩んできて、たまらなかった。
ピオヴァーノさんの右手は素晴らしかった。
弦と弓がホントにどんな位置でも直角。あれだけ綺麗な
ボーイングを見るのも久々です。やはり基本は大事なのですね。
もちろんピオヴァーノさんの音の魅力はボーイングだけでは
説明することはできませんが。。
幸い昨夜はFM収録用のマイクが設置されていたので
近日中に日曜午後のFMクラシックアワーでこのドボコンと
「赤トンボ」はオンエアされるはずです。
永久保存版で録音したいと思います。
来年2月のサントリー定期。
ブラームスの2重協奏曲と
ピアノ4重奏が今からすごく楽しみになりました。
by hideonoshogai | 2008-10-19 13:43 | 東京フィル定期 | Comments(10)
早く来年の公園デビューを楽しみにしている私です。
イギリスも秋らしくなってきました。今年は珍しくきれいな赤が町のあらゆる所で、おっとっと、見とれていると運転が危なくなりそうです。これに加えて食べ物もおいしいんだろうな~日本は。
hideoさん、最近シュークリーム召し上がりました?
写真の場所はアングルによっては、古いお寺のお庭のような雰囲気があって気に入っています。これからこの位置でどんな風に色合いが変わっていくのか時々写真をアップしていきますね。
紹介して頂いたピオヴァーノさんの演奏を聴いて来ました!
やっぱりドヴォルザークは良いな~と思いました。
ピオヴァーノさんの情熱的な演奏もとても印象的でした。
気持ちが充実したコンサートでした^^
また良いコンサートがあったら教えてください!
今回は本当にありがとうございました!
アンコールの赤トンボには、あまりの美しさに泣かされました。
情報お役にたったみたいで嬉しいです。
来年2月のサントリーのブラームスもお奨めと思います。
私はあのCDはすべて好きかな。どれも違った意味で。また感想聞かせてくださいね。
「赤トンボ」これは、私にとっての音楽のある人生の中でとっても大切な曲です。だから読んでいてメロディーが頭の中にうかびあがってホロリと来てしまいました。
私たちの高校は毎年全国大会に行く強い吹奏楽部で、必ず演奏の前、16歳の高校生が緊張に押しつぶされそうになっている時に、先生は楽器を置かせて、私たち全員にこの曲を合唱させたものでした。不思議と気持ちも軽くなって、みんながいるから大丈夫、信用できる、って思えて本番に臨んだの。懐かしいです、もう20年以上も前の話。でもその友達たちは私の人生で一番大切な友人、毎年帰国の度に集まってくれて、みんなで赤トンボの歌の話なんてするんですよ~。私もチェロで聴いてみたかったな。