チェロ二重奏のよろこび
に続き、今日は新宿住友ビルの朝日カルチャーセンターで
藤森 亮一さん、向山佳絵子ご夫妻を講師に迎え
「チェロ二重奏のよろこび」の講演会を聞きにいってきました。
司会は音楽評論家の奥田 佳道さん
4時~5時半までの予定でした。
会場に3時35分に到着したら、もうすでに30人ぐらい並んでいました。
3時45分開場の予定でしたが
あまりにも行列に並ぶ人が多いので
開場を3時40分に早めてくれました。
5月22日に発買開始だったそうですが
3日でうりきれたそうです。ちなみに定員は80名です。
最近のチェロ人気もあるでしょうが藤森さん向山さんの
演奏を真近で聞けるという滅多にない企画です。
まずは3名の簡単な自己紹介のあと
いきなり演奏開始でした。
ボッケリーニの2つのチェロのためのソナタ ハ長調
3楽章で15,6分の曲です。
ボッケリーニはチェロ弾きですから難曲が多いのですが、
このハ長調の2つのためのソナタはそれほど
難しくなさそう、と思いながら聞いていました。
あとで藤森さんが、弟子や生徒のために
書いた曲ではないか?と解説されていました。
この解説きいて納得しました。
ボッケリーニというと
ボッケリーニのメヌエット
この作曲家は実に
弦楽5重奏を125曲
弦楽4重奏を100曲
チェロ協奏曲を11曲
交響曲を29曲もかいているのだそうです。
で弦楽5重奏というと、どうしてもモーツァルトのようにビオラ2本を
連想しがちですが、ボッケリーニはチェロ2本の
弦楽5重奏を100曲も書いているのだそうです。
演奏後、講演会というよりは
雑談みたいな感じで話がすすんでいきました。
司会の奥田さんが
お互いの演奏に対してコメントしたり
アドヴァイスしたりしたりするのですか?
との質問には
お2人とも
はっきりと「しない」とお答えになられていました。
結婚当初のころはアドヴァイスしたりしたことも
あったらしいのですが
最近はお互いの平和のために(半分冗談ですが)
意見は言わないそうです。
藤森さんの楽器がアマティだというのは
前回書きましたが
向山さんの楽器は1696年製のマッテオ・ゴッフリラだそうです。
ほとんど無傷の状態の楽器を故徳永健一郎さんが
探してきてくださったのだそうです。
裏板が一枚板でした。
とても重厚な良い音がするチェロでした。
5時からポッパーの組曲 作品16を演奏されました。
4楽章でほぼ20分ぐらいの作品です。
さすがにポッパーものすごく難しいですね。
2人でコンチェルトを弾いているような感じがしました。
3楽章がすごく素敵でした。
でもあの曲はぜったいに弾けないですね。
難しすぎます。
奥田さんが藤森さんに
ポッパーが弾ければ
プロとしてやっていけますか?
と質問されていましたが
藤森さんすかさず「ハイ」と答えていらっしゃいました。
ポッパーはブラームスとほぼ同時期に活躍していたそうで
ブラームスのピアノ3重奏の3番の初演は
ピアノがブラームス本人、ヴァイオリンがフバイ
チェロがポッパーだったそうです。
でアンコールに
バッハ:グノーのアヴェ・マリアを演奏されたのですが
伴奏が最初は例の平均律の分散和音だったのですが
なんと途中から無伴奏1番のプレリュードに変わりました。
これがまったくアヴェマリアの旋律と違和感がなくハモッテいるのです。
最後はまた平均律にもどっていました。
終演後、藤森さんに
アンコールのアヴェ・マリアが誰の編曲か
お伺いしたらかなり以前に入手された楽譜だそうで
残念ながら今は発売されていない、とのことでした。
お2人の演奏をまじかでみて感じたのは
弱音がすごく美しい、ということです。
とくにA線がお2人ともすごい。
あれがプロとアマの違いなのでしょうか。
いや勿論それだけではないでしょうが
あんなきれいな弱音の響きは到底出せそうにありません。
講演会といっても実質40分はお2人の演奏を
かぶりつきできいて(今回も前回とほぼおなじ位置で
最前列で聞きました)
楽しい裏話(ここ
お2人にとても親近感を覚えました。
さあて、これからBSハイビジョンでパーヴォ・ヤルビ指揮の
ドイツカンマーフィルの英雄を聞きます。
by hideonoshogai | 2007-08-18 23:19 | チェロ | Comments(10)
いずれにしても、三日で売り切れでは行けませんでしたね。
きょうは、すぐ近くでアンサンブルの練習で4時頃から9時まで缶詰でした。
今日のような涼しい日でも、また見事に弦が全部ゆるみました。
ちょうど持ち主(先生)が居たのできっちり巻き直してもらいましたが、わたしと相性悪いのかな~~・・・
アヴェマリアに無伴奏を重ねるのは、うちの先生がトリオでやるのを聴いたことがあります。ほんと、みごとに合うんですよね、これが。
プロの演奏を膝をまじえるような距離で聴けるのは、なかなか無いので、残念でした。
なんて贅沢な二重奏なのでしょう!
近かったら絶対行ったのに~~~、ざんねん。
アヴェマリア、藤森さんが弾かれたのは、だいぶ前の楽譜、という事でもちろん別物だと思いますが、初心者向けに編曲された二重奏のは持ってますよ。
残念ながらこの間亡くなられた中島隆久さんの編曲です。
中島先生がちょうど、バッハの一番プレリュードとクンマーの練習曲を勉強していた教え子の結婚式に披露するために編曲したものだそうです。
素晴らしい先生ですね~~~。
だから、メロディーの伴奏はプレリュードとグノーが入り混じり、メロディーに入る前の前奏部分はクンマー。後奏もクンマー。
最後には、シューベルトのアヴェマリアまで出てきます。
いつか弾きたいとねらってるの。
でも実際は同じ曲集のキラキラ星変奏曲を弾いただけ。。。
今日は1時前からチェロ弾き始め4時過ぎにはバテて止めました(勿論休憩いれてです)
mototyoさまのお師匠さんも、無伴奏+グノーの楽譜をお持ちなんですね。結構、プロのチェロ弾きの皆さんの間ではポピュラーなアレンジなのでしょうか?
もし、可能ならその譜面のコピーを是非させていただけると嬉しいですが、やはり難しいでしょうね。
中島隆久編 レッスンの友社
曲目: F.A.クンマー ハ長調Op.126-1
中島隆久 「キラキラ星」の主題による変奏曲 ト長調
W.A.モーツアルト スケルツォ デュエット 「冗談二重奏」 ヘ長調
F.ドッツアウアー モーツアルトの主題による変奏曲
<二重奏曲 ハ長調 Op.15-1より>
J.バリエール 二本のチェロのためのソナタ ト長調
中島隆久 アヴェマリア
J.S.バッハ~C.グノー~F.A.クンマー
J.B.ブレヴァール 二重奏曲 ハ長調Op.2-1
G.、チルリ ソナタ形式の二重奏曲 ハ長調 Op.8-4
というわけで中島先生の曲が二曲も入っています。1992年編。
ウェルナーでヒイヒイ言ってた時、中島先生のウェルナー指導のDVDが出て、すぐ飛びつきました。
残念ながらその頃はもうウェルナーは最後の方で、DVDにはその辺は収録されていませんでしたが時々復習してます。
倉敷の作陽音楽大学の講師をなさっていたと思います。
<イソ弦楽四重奏団><東京ゾリステン>などに参加。
レッスンの友社から出版されているのですね。
探してみます。倉敷の作陽音楽大學といえば
5月19日のブログで書き込んだ岡山でのチェロ・りサイタルが
作陽音楽大學の主催でした。
きょうは、ふらりと軽井沢へ行ってきました。さわやかでした~~!
毎年一度はこうやって、ふらりと行くんですが。
軽井沢音楽祭は、残念ながら、あしたから一週間やるようでした。
でも、ユニオンチャーチを通りかかったら、無料のコンサートをやっていました。
弦楽四重奏で(東京交響楽団のメンバーだったかな?)
ブラームスの3番3楽章
シューベルトの弦楽5重奏ハ長調
ボッケリーニのメヌエットのオリジナル版
ボーマンさんのチェロのソロで伴奏は奥さんで
バッハのコラール
アルペジオーネソナタ
白鳥
賛美歌2曲
すばらしい演奏でした、開けた窓から木漏れ日が差して、ときどきセミの声もまじって・・・。
すっかりリフレッシュして帰ってきました!!
おまけに無料コンサートでそんなにたくさん名曲が聴けたなんて。。
ラッキーですね。涼しげで、さわやかなでチェロ弾いたら気持ちいいでしょうね。楽譜の件、よろしくお願いします。
ninja さま、中島先生のチェロ2重奏の楽譜、早速問い合わせて見ました。返事くるまで2,3日はかかりそうです。
「お問い合わせの楽譜ですが、一昨年の春に在庫を確認したところ既にレッスンの友社さんで品切れしており、再版未定との事でした。本日確認致しましたが状況は変わっていないそうです。
楽譜を総合的に扱っている問屋や、弊社の他の店舗にも問い合わせてみましたが在庫が無いということでした。
お力になれず大変申し訳ございません。」
ということで、現在は入手不可能です。
とても貴重な楽譜ですね。大事にされてください。