バッハ無伴奏1番プレリュード(ライブ)

このプレリュードはこれまで何度もアップしていますが、いずれも個人練習のアップでした。

職場でのボランティア演奏の中から
2013年12月のクリスマスにボランティアで弾いた無伴奏をアップします。

この日は、Tさんが緩和病棟に入院されていました。
Tさんには、以前、私が演奏したチェロのCDをお渡ししていたのですが、Tさんから「一度チェロを生で聴いてみたい」とリクエストされていました。

演奏当日、Tさんは鎮痛薬が効きすぎて朝から覚醒できず、自室でずっとベッド上に眠ったままであり私が演奏する部屋まで移動する事ができませんでした。
「Tさんの病室まで音が届くように」そんな思いを込めてチェロを弾きました。

演奏後、Tさんの病室を訪ねましたが、やはりTさんはずっと目を閉じたままでした。
枕元で「星に願いを」を弾き部屋を後にしました。

翌日、病室に伺い「昨日、私のチェロちゃんと聞こえていましたか?」と尋ねたところ
「最初から最後まで全部はっきり聞こえていました」とお答えになり、大変喜んでくださいました。
Tさんがベッド上で聴いていたバッハ無伴奏です。



Tさんは私のチェロを聴いた20日後に旅立たれました。
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by hideonoshogai | 2015-08-04 22:41 | 音楽療法 | Comments(6)  

Commented by fancykao2y at 2015-08-07 06:40
あぁ 私も こんな 音楽の仕事したいです
投稿記事をよんで 節に願いしました
Commented by hideonoshogai at 2015-08-07 12:42
kaoさん、コメントありがとうございます。

Tさんは、もともとチェロを聴く方ではなかったのですが
亡くなられる半年前に私が演奏したチェロのCDをお渡ししてから、ずっとチェロを毎日欠かさず聴いてくださり、チェロを聴くとなんだか元気がでてくるとおっしゃっいました。チェロ弾き冥利につきます。

これからもできるでけ多くの患者さんのためにチェロを弾いていきたいと思っていますが中にはチェロの音を好まないかたもいらっしゃいます。こちらで良かれと思っていても人生の最期にそういう嫌いな音を聴かされる方は堪ったものではありません。
この点が一番難しいところですね。患者さんはとても弱い立場なので、「善意の押しつけ」であってはなりません。
いつも肝に銘じています。
Commented by fancykao2y at 2015-08-07 19:09
似たような ことが 近くの ホスピスy病院でありました
隣の方がリコーダーで 毎週ボラをしてらっしゃって
患者さんのお好きな曲を 即興で リクエストにお答えする①時間程度なのですが ある日 隣の方が もどってきて
「堪えた」と
私のリコーダーが うるさいと いう 患者がいらっしゃると 言われたのと。
ものすごく しょげていらして・・・・

でも わかるような気がするのです
曲を聞くって ある程度 元気でないと 無味乾燥で
ただ うるさいだけなのです。

それから 私のように 心が折れてしまった時に
逆に ある特定の楽器だけが 無性に聞きたくなったりと

難しいですね 
利用者さんは デリケートで 体が弱っている時は
なおさら 過敏になりますから。

ほんとうに その方が 望んでいるかどうかなのです

実は 近くの病院に もし 個人的に 部屋で 静かに聞いてみたいという方がいらした時のみ お声かけくださいと 音源もつけて 申し出ています 

院内コンサートは あるけれど 個人的に聞きたいって
たぶん 私が 入院した時だけかもしれませんが(笑)
Commented by hideonoshogai at 2015-08-07 22:43
kaoさん、そうなんですよ。その方が、音楽を望んでいらっしゃるかどうかなんですよね。
普段聞き慣れた楽器でもやはり体調によっては、全く聴きたく無い時もありますからね。

私が拙いチェロの音源をせっせとアップしているのは、
You tubeなら、チェロが好きでチェロを聴きたい方が、いつでもどこでも自分のペース聴くことができる、と思ったからです。

そしてまた自分の為かも知れません。自分がいつか不治の病に倒れ、チェロも弾けなくなった時、こうしてアップしておけば自分の大好きな風景とチェロを自由に聴く事ができる。それこそ最期に聴くのもきっと自分の演奏した動画になるでしょう。
今は携帯からもipadからも簡単にアクセスして聴けますから。
Commented by fancykao2y at 2015-08-08 07:17
あぁ 同じですね~~あぁ 心すくわれたような気がしています チェロもギターも どこか 楽器がなるようで 実は私自身対話しているのでしょう
Commented by hideonoshogai at 2015-08-08 16:59
そうですね。現在の自分そして過去の自分との対話ですね。
音を聞き写真を眺めながら自分がいた場所、家族のこと、その当時自分は何を考えていたかなど、たくさん回想することができます。

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