弓探しの旅


旅行へ行った際の楽しみにもいろいろあるが、先日の京都では I 楽器を訪ねてみた。

これまで I 楽器からは何度か通販で弦を購入したことがある。HPを見ていると店主はイタリアに留学されヴァイオリンについていろいろ修行されてきたようだ。実際にI楽器はどんな雰囲気なのか、京都へ行く機会があれば一度は伺いたいと思っていた。

京都御所の北側の裏通りにあり、お店にはいると
かなりの数のヴァイオリン、チェロ、がところ狭しと並んでいてとても良い雰囲気。

ちょうど新しくヴァイオリンを購入される女性が二つの楽器のうちどちらにするか悩んでおられて、
店長がその2つヴァイオリンを弾き比べていた。

バッハの無伴奏ソナタの何番か忘れたけど、その中のワンフレーズを店主が弾いていた。
その響きがとても耳に心地良い。うっとりする。かなりの腕前だ。

どちらの楽器もすごく良い音がし自分はほとんど差がないように思えたが、
店長はお客に安い方を奨めていた。

弓、ケース、ヴァイオリンなど全部ワンセットで購入されるまで30~40分かかり、その間、ずっと店長とお客さんのやりとりを聞きながら
この店長さん、ホントに音楽が好きなんだ、と感じた。

お店の中をあちこち眺めていたら、イタリアの弓製作者のパンフレットが目に留まる。

弓にはすごく興味があるので

「この方のチェロ弓は在庫があるんですか?」

と聞いてみた。

「あっ、それ、チェロ弓はこの前売れちゃったですね」

「その人ほとんど国内では知られていないけど、ムローバが3回目のバッハ録音したときにその人のバロック弓で弾いていたんですよ」

「じゃ結構高いんでしょうね」

「いや、この人のは意外にやすくて ○十万 ぐらいまでですね」

「えつ~!そんなに安いんですか!

その値段でそんなにいいんじゃすぐ売れちゃいますね」



もしその弓があれば試奏してみたかったので
すごく残念だった。



「こんどイタリアへいかれたらこの方の弓またすこし仕入れてこられるんですか?」

「はい、その予定です。いつになるかはわかりませんが・・」

1時間ほど店内にいて、店長とはそんな会話をしただけだったが

この弓はいつか機会があったら是非試してみたいと思った。
店主によると国内では、このお店でしか入手できないらしい。


この製作者の作成した弓の写真は
こちら 

( Bows → Archi Moderni でチェロ弓を見られます。)

チェロ弓のヘッドはすごくシャープで全体のバランスもすごくよさそう。

ムローバが録音したバッハのCDはこちら

確かに店主が言った通り、
楽器はガダニーニだけれども弓はこの方が作成したバロック弓を使用と書いてある。
でいろいろ検索してやっと見つけたムローバの映像がこちら。

前半




後半




バッハのシャコンヌを確かにバロック弓で弾いている。
きっとこの作者の弓なんだろう。
ピッチもすこし低い。CDと同じで415Hで弾いているようだ。

なかなか、渋くて歯切れの良い音がする弓だ。
なんと、あのCarmignolaも使用しているのだそうだ。
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by hideonoshogai | 2009-09-29 13:22 | チェロ | Comments(2)  

Commented by ko-usagi at 2009-09-29 14:27 x
読んでいてドキドキしました。
その弓、手に取ってみたいものです。YouTubeの音色を聴いても、ほんとうにバッハが清らかに鳴り響いていますね。
京都のそのお店の御主人もお会いしてみたいものです。
わたしは息子たちと、職人さんの工房に行くのが好きです。
ずっと見ていてもあきませんね。最近は、弓専門の職人さんと出会って、弓の毛を替えてもらっていますが、少なめな毛で重くない美しい音を出してくれて、満足しています。(弾いているのはわたしでなく、息子たちですが!)
まだ分数楽器を使っていますが、フルサイズになるまでに、いい弓をいっぱい見ていきたいと思っていたので、とても興味がわきました。
Commented by hideonoshogai at 2009-09-30 11:54
ko-usagiさん、こんにちは。
私も職人さんと話したり、作業をみてるのは好きです。京都の I 楽器 はネットで検索するとすぐにわかります。店主は結構頻繁にイタリアへ行かれているようですので、弓もまたすぐ見られるかもしれませんね。京都へ行かれる機会があったら是非、尋ねてみてください。

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